カムカムエヴリバディでは,現在2022年2月時点で3代目の「ひなた編」になっています。
ここでは,大月るいとその夫 大月錠一郎が,ひなたの親としてとてもよい家族をつくり生活しています。
大月錠一郎(オダギリジョー)の子ども時代の伏線
この大月錠一郎(オダギリジョー),これまでの最大の伏線回収は,戦前に安子と稔さんが通っていたジャズ喫茶に戦後安子とるいが来るようになったのですが,そこに入り浸っていた戦災孤児の少年が後に大月錠一郎としてるいの前に現れたということでした。
世良公則扮する喫茶のマスター 定一(ていいち)さんが,戦災孤児として一人で寒空に震えていた「じょういちろう」の面倒をみてやるシーンは涙なしには見られなかったですね。
少年はまだ「じょういちろう」という名前をどう書くのかもしらないし,自分の名字もわからない。
そこで,定一さんが,二人してながめた月がとても大きかったので「大月」という名字をつくり,そして自分の名前「定」を入れた「錠」という字を使って「じょういちろう」に「錠一郎」という字を当てて戸籍を作ってくれたんです。
錠一郎は,それからマスターの喫茶店に来るトランペット吹きといっしょのテーブルに座ってトランペットをながめるなど,喫茶店の客たちからもかわいがられていました。
そして,この子,将来トランペットを吹く人になるんだろうなと思いながらそのシーンを見ていました。
そこに,安子と子供時代のるいが二人でやってきていたんです。
子供時代のるいと錠一郎は,世良公則の喫茶「DeepMouth 」でいっしょの時間を過ごしていたんですね。
るいがおとなになって出会った錠一郎は,立派なトランペットふきになっていました。
トランペット吹きとしての錠一郎の伏線回収は
錠一郎は,その演奏を買われて東京に出て,レコーディングするという大成功を収めるかに見えたんですが,メンタルの病気にかかってしまい,トランペットを吹けなくなってしまいました。
一度は,海に身を投げようとまで追い詰められた錠一郎を救ったのがるいでした。
そして,二人で京都に移り住み,今川焼き屋を始めたんです。それが1960年代頃。
その後1964年ごろに「ひなた」が生まれ,2022年2月時点での「ひなた」編は,1984年頃の状況を描いています。
この間,大月錠一郎は,ずっとるいの今川焼き屋の手伝いをしたり,子どもたちの野球のコーチをしたりなど,特に外に働きに出ることもなく,ずっと家にいてよい雰囲気を醸し出していました。
最初の頃は近所の人たちから「なんで働きに出らんの」みたいな噂をされてましたが,20年もたった今ではすっかりそれも馴染んでしまっています。
1984年時点で,すでに40を超えている年齢だと思われる錠一郎。
一度は世界に打って出て,同世代の渡辺貞夫と肩を並べる名プレイヤーになるという世界もあったであろう大月錠一郎は,このまま今川焼き「大月」のお手伝いをするだけで一生をおえるのでしょうか。
名トランペッターとして復帰するという伏線の回収はないのでしょうか。
錠一郎の伏線回収予想
私は,この錠一郎は,遅咲きの名トランペッターとして世に出ると勝手に予想しています。
鍵になるのは,伴虚無造(松重豊)
かれは大部屋俳優として暮らしていましたが,一度主人公の敵役として大抜擢されたことがあるんです。
映画はおおこけでした。虚無造はそれは自分のせいだとおもっているんです。
しかし,今でも大部屋俳優として後進の指導も受け持っているんですが,そこに当時自分が大抜擢されたその映画がリメイクされるということ,それにあたり,敵役もオーディションで選ぶというアナウンスがはいり,虚無造もそれを受ける決心をするんです。
なぜか,無名時代の虚無造の立ち回りを,錠一郎はるいと若い頃映画でみて,とても感銘を受けています。
その錠一郎は,虚無造に自分を重ねているようなふしがあります。
この虚無造の生き方,オーディションに受かるか受からないかはまだわからないのですが,受かってもうからなくても,その生き方に感銘して,またトランペットに挑戦してみようと思うのではないかと思っています。
ということで,大月錠一郎は,虚無造の生き方に影響されて,またトランペットをふくようになり,遅咲きの名トランペッターとして復帰する。
そういう伏線の回収があると信じています。
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