本日、ワールド・ワイド・ウェブ30周年を記念して、Google Doodle のロゴが、黎明期のパソコンを表すロゴになっています。
実際のロゴは動画になっており、当時の側からのパソコンの中でぎこちなく地球が回っています。
その地球を読み込む時には、数ラインずつじょじょに地球の姿が表示されていく、という念の入れよう。
まさに、当時の遅い通信環境における通信はこのようでした。
まだ情報の通信の主流は動画どころか、画像もとてもじゃない、テキスト中心の時代だったのです。
その頃、すでにワールド・ワイド・ウェブが生まれていました。
ワールド・ワイド・ウェブとは
ワールド・ワイド・ウェブ(以下 WWW」とは、ワールドワイドに張り巡らされた情報の蜘蛛の巣(web)というイメージですね。
実際には、WWWとは、インターネット上で提供されているハイパーテキスト・システムのことです。(ウィキペディア)
ハイパーテキストとは、現代ではあまりにも身近なもので、逆にそんな言葉知らないという人もいるかもしれません。
それはウェブページで見られる、「リンク」というもののシステムです。
文字がボタンとなって他のドキュメントに接続される仕組みのことです。
この、ハイパーテキストは、1960年代にまで遡るのですが、これをインターネット上で展開しようとするらアイデアをもったのが、後述するティム・バーナーズ・リーという人なんですね。
すでにあったハイパーテキストという考え方と、インターなったという通信システムとを彼が「掛け合わせ」をしたことにより、世界中の誰もが、情報をインターナット上に公開し、それを誰もが見られるという確信的な時代を生み出したのです。
実際に誰もが見られる最初の「ブラウザ」は、MOZAICでした。
ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)は革命的だったが、一般人に「世界が変わるぞ」と思わせたのは、1993年に開発されたNCSA Mosaicの功績。今のWebブラウザーの原型だが、Mosaicに表示されたコンテンツを見て、誰もが「ビジネスで使える」と思ったんだよね。ちなみにアマゾンの設立は翌年の1994年。 https://t.co/idE1HA1ZhO
— 木村岳史(東葛人) (@toukatsujin) March 12, 2019
どうして今日が「ワールド・ワイド・ウェブた誕生」なのか
30周年ということは、1989年ですね。
1989年の3月12日、ワールド・ワイド・ウェブが誕生したのです。
「1989年3月12日、欧州原子核研究機構 (CERN) のティム・バーナーズ=リーは「Information Management: A Proposal」(情報管理: 提案)を執筆し、ENQUIRE を参照しつつさらに進んだ情報管理システムを描いた」
ウィキペディアより。
これがGoogleによるワールド・ワイド・ウェブ(以外、WWW」の誕生とされているのですね。
つまり、「インターネット上における、ハイパーテキストシステム」という革命的な発想です。
そして、初めてのウェプベージが置かれたのが1990年11月3日と言います。
この日は世界最初のウェブページ誕生の日ですね。
当時を振り返る〜パソコン通信の時代
1990年代初頭といえば、世の中はパソコン通信全盛の時代です。
パソコン通信とは
世界最大のパソコン通信サービスである「コンピユサーブ」を筆頭に、日本でも「PC-VAN」や「ニフティサーブ」などのパソコン通信サービスが隆盛を極めていました。
インターネットとの違いは、ホスト局があるかないかということです。
パソコン通信の場合は、例えばPC-VANというサービスに月額いくらで加入して、I’dとパスワードをもらい、ホスト局につないで(電話をかけてね!)ログインすることで、情報にアクセスできます。
メールも、情報もホスト局のコンピューターにあり、無数のコンピューターがそのバストコンピューターにつなぐことで初めてその情報を得られます。
これらのシステムやアクセスできる情報はサービスごとに異なっており、それぞれが乗り入れられることはなく、閉じた世界でした。
サービスが大きければ大きい肌情報がたくさん蓄えられているので、だんだん小さいサービスは淘汰され、ニフティか、PC-VANの二大サービスがしのぎを削りました。
しかし、どちらのサービスにも加入している人もたくさんいましたね。
私もその一人でした。
当時、パソコンが他の世界と繋がるということはそれだけで大変な知的興奮が湧き上がったものでした。
他の人の知見が、通信によって手に入れられるのです。
しかし、先ほども言いましたが、閉じた水槽の中で泳いでいるような感じでした。
インターネットの到来
一般の人がインターネットでウェブページをやることができるようになったのは、1995年頃からです。
パソコン通信と違ってホスト局がなく、プロバイダに接続しさえすれば、世界中のウェブページを見ることができることに驚愕しました。
部屋にいながら、ルーブル美術館のサイトににアクセスしている、という感覚は、今の人からすればあまりにも当たり前だと思いますが、当時の人間の新鮮な驚きにもどうか共感してください。
さらにパソコン通信時代を知るものたちが驚いたのが、これもあまりにも当たり前なことかもしれませんが、画面のどこにあるリンクでもクリックできるということです。
意味がわかりませんよね?
パソコン通信時代は、テキストがズラーっと下に向かって流れていくのを目で追うことで情報を読んでいました。
今のブログのようなイメージです。
ところが違うのは、「今やアクティブなのは一番下の行だけである、ということなのです。
二番目から上の行は、すでに過去のものが表示されているだけで、もはや、それを編集したりすることはできなかったんです。
ですから初めてウェブ画面を見たときはびっくりしたんです。
目の前に一枚の紙が広げられ、そのどこにもアクセスできる、というのは、パソコン通信時代には考えられないことだったのです。
まとめ
WWW30周年。
すごいですね。
誰からも相手にされなかったので、その理論を一人で実際に構築してしまった、ティム・バーナーズ・リーというたった一人の研究者のおかげで、私たちはこの有り難い「ネット」を享受することができるのですから。
そして、そのシステムを無料で開放してくれたことにも感謝です。