横浜市や名古屋市では、墨汁は紙や布にしみこませて、燃やすごみに出します。
空になった容器は、プラスチック資源に出せる市もあります。
中身と容器で、出す先がちがうんですね(横浜市 ごみと資源物の出し方一覧表、名古屋市 ごみ・資源分別検索)。
子どもの習字セットに、使いかけの墨汁が残っている。
書き初めのたびに買い足して、気づけば何本もたまっている。
こんなとき、つい流しにジャーッと捨てたくなりますよね。
でも、横浜市も名古屋市も、墨汁を流してよいとは書いていません。
墨の会社の墨運堂も、硯や筆の洗い水をできるだけ少なくする洗い方を、環境のためにすすめています(墨運堂 墨・書道用品Q&A)。
この記事では、少しだけ余ったときと、1本まるごと捨てるときの手順を書きました。
容器や硯(すずり)、筆が何ごみになるかも、市ごとに表にしています。
読み終わるころには、今日どの袋に入れればいいかがわかりますよ。
この記事のポイントは以下の4点です。
- 墨汁の中身は、紙や布にしみこませて燃やすごみへ。横浜市と名古屋市が、そう案内している
- 1本まるごと捨てるときは、袋の中で少しずつしみこませると、こぼれにくい
- 容器はプラスチック資源に出せる市がある。硯は市によって燃えないごみ、普通ごみ、燃やすごみに分かれる
- 墨汁の使用期限は2年ほどが目安。硯に出した墨汁を容器に戻すと、傷みが早くなる
墨汁の捨て方の手順と、大量に余ったとき・流してしまったとき
- 墨汁の捨て方の手順は?紙や布に吸わせて燃やすごみへ
- 墨汁の捨て方、大量に余ったときは?1本まるごとの手順
- 墨汁は水道や排水溝に流していい?流してしまったら
- 古い墨汁は使える?腐ったときの見分け方
- 余った墨汁を捨てずに減らすには?
墨汁の捨て方の手順は?紙や布に吸わせて燃やすごみへ

墨汁の中身は、紙や布にしみこませて、燃やすごみに出します。
横浜市の分別の一覧では、「墨汁・固形墨」は燃やすごみです。
注意書きには「ぼろ布などに染み込ませる」とあります(横浜市 ごみと資源物の出し方一覧表)。
名古屋市も、「墨汁(習字用)」は可燃ごみです。
「紙・布にしみこませてください」と書いています(名古屋市 ごみ・資源分別検索)。
手順は、この3つです。
- 1. 新聞紙、古い布、キッチンペーパーなど、吸うものを用意する
- 2. 墨汁を少しずつかけて、しみこませる
- 3. ポリ袋に入れて口をしばり、燃やすごみの日に出す
墨汁が服や床につくと、落としにくいです。
作業の前に、床に新聞紙を広げておくと安心です。
燃やすごみの呼び方は、市によって「可燃ごみ」「普通ごみ」などちがいます。
お住まいの市の分け方も、あわせて見ておきましょう。
墨汁の捨て方、大量に余ったときは?1本まるごとの手順

1本まるごと残っているときも、やり方は同じです。
紙や布にしみこませて、燃やすごみです。
ただ、量が多いと、紙から墨汁がしみ出してきます。
ポリ袋の中で作業すると、こぼれにくくなります。
- 1. ポリ袋を2枚重ねて、牛乳パックや箱の中に立てる
- 2. 袋の中に、丸めた新聞紙や古い布をたっぷり入れる
- 3. 墨汁を少しずつ注ぎ、しみこんだら紙を足す
- 4. 下に液がたまっていないのを見てから、口をしばる
写真の投稿の人も、墨汁の捨て方にずっと困っていたそうです。
油と同じように、布などにしみこませればいいと気づいた、と書いています。
何本もあるときは、袋が重くなりすぎないよう、何回かに分けて出してもいいですね。
墨汁は水道や排水溝に流していい?流してしまったら

残った墨汁を、水道や排水溝にそのまま流すのはやめましょう。
横浜市も名古屋市も、墨汁は紙や布にしみこませて出すよう案内しています。
流してよいとは、どちらも書いていません(横浜市、名古屋市)。
墨汁には、膠(にかわ)を使ったものと、合成の糊を使ったものがあります(書遊Online)。
墨の会社の墨運堂は、筆や硯を洗う水まで少なくする洗い方を、環境のためにすすめています(墨運堂 墨・書道用品Q&A)。
では、うっかり流してしまったときは、どうすればいいのでしょう。
シンクや洗面台に付いた黒いあとは、乾く前にふき取ると落としやすいです。
排水のつまりなどが心配なときは、お住まいの市の水道の窓口に相談しましょう。
洗い水を少なくする洗い方は、下の「墨汁を使った硯と筆の洗い方」で書いています。
古い墨汁は使える?腐ったときの見分け方

捨てる前に、まだ使えるか見ておきましょう。
書道用品のお店の書遊Onlineによると、墨汁の使用期限は2年ほどです。
買ってから1年以内に使い切るのがおすすめです。
開けていなければ、3〜5年ほどもつそうです(書遊Online)。
傷んだかどうかは、この表で見分けます。
| 墨汁のようす | どうする |
|---|---|
| 見た目もにおいも変わらない | 練習なら使える。作品や表具に使うなら新しいものを |
| ドロドロしている | 腐っている。捨てる |
| カビやにおいが気になる | 使わない。使った筆はよく洗う |
腐るとドロドロになる、と書遊Onlineは書いています。
見た目やにおいが変わらなくても、表具のときににじみや色の変わりが出ることがあるそうです(書遊Online)。
墨運堂も、墨について、腐ったものは使えないと書いています。
使った筆を洗わずにいると細菌が移り、書いた作品が梅雨のころににおうこともあるそうです(墨運堂 墨・書道用品Q&A)。
写真の投稿は、墨汁の会社の開明が出した注意です。
硯に出した墨汁を、容器に戻してはいけません。
一度空気にふれた墨汁を戻すと、容器の中の墨汁まで傷みが早くなります。
水で薄めた墨汁を戻すと、もっと早まります(書遊Online)。
余った墨汁を捨てずに減らすには?

いちばんの近道は、捨てる墨汁をはじめから出さないことです。
硯には、その日に使う分だけ出しましょう。
書遊Onlineも、一度出した墨汁はその日のうちに使い切るよう書いています。
たくさん残ったときは、フタつきの硯や墨池に入れて、しっかり封をしておけます。
ただ、これも早めに使います(書遊Online)。
使い道があるなら、使ってしまうのも手です。
写真の投稿の人は、A3の裏紙を余った墨汁などで塗って、有効活用していました。
保存は、日が当たらず、涼しくて湿気の少ないところにします。
真夏は冷蔵庫に入れる人もいますが、冷やしすぎると固まります。
冷凍庫はだめです(書遊Online)。

練習だけなら、水で書ける練習用紙を紹介している人もいます。
墨汁を使わないので、捨てる墨汁も出ません。
墨汁の容器と硯・筆の捨て方、市ごとの違い
- 墨汁の容器の捨て方は?プラスチック製は資源に出せる市も
- 墨汁の捨て方を市ごとに比べると?横浜・名古屋・大阪・京都
- 墨汁を使った硯と筆の洗い方は?洗い水を減らす手順
- 墨汁と一緒に硯・筆・習字セットを捨てるときは何ごみ?
墨汁の容器の捨て方は?プラスチック製は資源に出せる市も

空になった墨汁の容器は、プラスチック製なら、プラスチック資源に出せる市があります。
横浜市は、「墨汁・固形墨」の注意書きに「容器(プラスチック製)はプラスチック資源へ」と書いています(横浜市 ごみと資源物の出し方一覧表)。
名古屋市の一覧には、墨汁の容器はのっていません。
同じ一覧で、シャンプーや食用油のプラスチックのボトルは、プラスチック資源です。
中をさっとゆすいで出すよう書いています(名古屋市 ごみ・資源分別検索)。
容器を出すときの手順です。
- 1. 中に残った墨汁を、紙に出してしみこませる
- 2. 水を少し入れてふり、その水も紙に吸わせる
- 3. フタをはずして乾かす
- 4. お住まいの市の分け方で出す
容器の出し方は、市によってちがいます。
迷ったときは、お住まいの市の分別の案内で確かめましょう。
墨汁の捨て方を市ごとに比べると?横浜・名古屋・大阪・京都

墨汁や書道の道具の出し方を、市の公式の分け方で比べました。
| 市 | 墨汁(中身) | 墨汁の容器 | 硯 | 筆 |
|---|---|---|---|---|
| 横浜市 | 燃やすごみ(布などにしみこませる) | プラスチック資源(プラスチック製) | 燃えないごみ | 燃やすごみ |
| 名古屋市 | 可燃ごみ(紙・布にしみこませる) | のっていない | 不燃ごみ | 可燃ごみ |
| 大阪市 | のっていない | のっていない | 普通ごみ | 普通ごみ |
| 京都市 | のっていない | のっていない | 燃やすごみ | 燃やすごみ |
(横浜市、名古屋市、大阪市、京都市の分け方をもとに作成。2026年10月に確認)
墨汁の中身は、のっている横浜市と名古屋市では、どちらも燃やすごみです。
いちばん分かれるのは、硯です。
同じ硯でも、横浜市は燃えないごみ、大阪市は普通ごみ、京都市は燃やすごみです。
大阪市や京都市のように、墨汁が一覧にのっていない市もあります。
そのときは、市の分別の案内やごみの相談窓口で聞くと確かです。
表にない市の人は、お住まいの市の分別の検索で「墨汁」「すずり」を引いてみてくださいね。
墨汁を使った硯と筆の洗い方は?洗い水を減らす手順

墨汁を捨てるときに一緒に出てくるのが、硯と筆の洗い方です。
墨運堂は、洗い水の少ない洗い方をすすめています(墨運堂 墨・書道用品Q&A)。
- 1. 硯に残った墨を筆で吸い、書き損じの紙や新聞紙に、字を書くつもりで吸わせる
- 2. 筆が吸える量の水(2〜3cc)を硯に入れ、硯全体を筆でやさしく洗って、紙に吸わせる
- 3. 2を6回くり返す。濃さは64分の1になる
- 4. コップ半分ほどの水で、先に筆をふり洗いする
- 5. 残りの水で硯を洗う
- 6. よく水を切って、乾かす
筆を紙でぬぐうのではなく、丸や線を書くように吸わせるのがポイントです。
使う水は、牛乳びんの半分ほどで済むそうです。
時間は10分ほどです。
墨運堂によると、こうして洗うと、筆が10倍も20倍も長もちするそうです。
書き損じた紙で吸わせれば、紙もむだになりません。
墨汁と一緒に硯・筆・習字セットを捨てるときは何ごみ?

子どもが大きくなって、習字セットごと手放すこともありますよね。
横浜市の一覧で見ると、道具ごとに分かれます(横浜市 ごみと資源物の出し方一覧表)。
| 道具 | 横浜市での出し方 |
|---|---|
| 硯 | 燃えないごみ |
| 筆、筆巻 | 燃やすごみ |
| 筆置き | 燃えないごみ(プラスチックだけのものはプラスチック資源、木製は燃やすごみ、金属製は小さな金属類) |
| 筆洗い | プラスチック資源(金属製は小さな金属類) |
| 書道箱 | 燃やすごみ(プラスチックだけのものはプラスチック資源) |
| 書道下敷き | 燃やすごみ |
(横浜市 ごみと資源物の出し方一覧表をもとに作成)
セットのままでは出さず、道具ごとに分けて出します。
残った墨汁は、上の手順で紙にしみこませてから出しましょう。
ほかの市では、硯の出し方が横浜市とちがうことがあります。
上の市ごとの表も見てくださいね。
まとめ
まずは「墨汁の捨て方の手順と、大量に余ったとき・流してしまったとき」のおさらいです。
「墨汁の捨て方の手順は?紙や布に吸わせて燃やすごみへ」は、新聞紙や古い布にしみこませて、燃やすごみに出す、でした。
「墨汁の捨て方、大量に余ったときは?1本まるごとの手順」は、ポリ袋の中で少しずつしみこませます。
「墨汁は水道や排水溝に流していい?流してしまったら」は、流さずに紙や布へ。付いた黒いあとは、乾く前にふき取ります。
「古い墨汁は使える?腐ったときの見分け方」は、使用期限が2年ほどです。ドロドロなら捨てます。
「余った墨汁を捨てずに減らすには?」は、その日に使う分だけ硯に出すことです。
次に「墨汁の容器と硯・筆の捨て方、市ごとの違い」です。
「墨汁の容器の捨て方は?プラスチック製は資源に出せる市も」は、横浜市ならプラスチック資源です。
「墨汁の捨て方を市ごとに比べると?横浜・名古屋・大阪・京都」は、中身は横浜市と名古屋市で燃やすごみ。硯は市によって分かれます。
「墨汁を使った硯と筆の洗い方は?洗い水を減らす手順」は、2〜3ccの水で6回洗い、紙に吸わせます。
「墨汁と一緒に硯・筆・習字セットを捨てるときは何ごみ?」は、道具ごとに分けて出します。
墨汁は、流さずに、紙や布に吸わせて燃やすごみへ。容器と硯は、お住まいの市の分け方を確かめてから出しましょう。


