すい臓がんの早期発見の記事がよく読まれています。
「すい臓がん 超早期発見の方法とは?エコーで生存率の低いがんを克服!ガッテン!」
そこでさらにいろいろ調べてみようと思ってすい臓がんを検索したら、コーヒーという言葉が出てきたんです。
コーヒーを飲みすぎると、すい臓がんのリスクが高まるのでしょうか。
調べてみました。
コーヒーとすい臓がんとの関係
コーヒーは、男性のすい臓がんのリスクを下げる
いきなり驚きの回答です。
これは、研究の結果、全体としてみればコーヒーの摂取量によってすい臓がんのリスクが変わることは観察されなかったけれども、男性だけで見ると、コーヒーをよく飲むグループの方が、すい臓がんのリスクが少なかったというものです。
今回の研究の結果、全体としては、コーヒーの摂取量によって膵がんのリスクが高くなったり、あるいは低くなったりという変化は観察されませんでした。ただし、男女別に見ると、男性のみにおいて、ほとんど飲まないグループに比べ、よく飲むグループほどリスクが低くなるという傾向が見られました。
「緑茶・コーヒー摂取と膵がんとの関連について」より
この研究成果は,国立がん研究センターの予防研究グループによるもので,信頼が置けます。
すい臓がんの原因どころか、リスクを下げるという結果だったことに驚きました。
ただし、男性だけという結果であり、そのメカニズムについてはまだ研究の余地があるようです。
「コーヒーを飲めばすい臓がんにならない!」というほどの結果ではないので、注意が必要です。
コーヒー摂取がすい臓がんのリスクを高めるという結果成果もある
おころが、逆の研究結果もあります。
上のサイトによると、
コーヒーについても、飲むことで膵がんになりやすくなるという因果関係を支持する結果は得られませんでした。
しかし、1日4杯以上飲む人では、飲まない人に比べ膵がん死亡リスクが有意に上がり、男性では3.1倍膵がんで死亡しやすいことがわかりました。
大量のコーヒー飲用は膵がんリスクを上げるかもしれない言えそうです。研究開始当時に比べ現在はコーヒーを飲む人が増えており、今後さらに研究が必要です。
「生活習慣と膵がん死亡との関係」より引用
たしかに,同サイトに掲載されているこの図を見ると,実に優位に関係がみてとれますね。
この研究は,日本人の生活習慣ががんとどのように関連しているかを明らかにすることを目的として,文部科学省の科学研究費の助成を受けて行われている研究ですから,これも信頼できます。
どちらを信用すればいいのか
これはいったい,どちらを信頼すればいいのでしょうか。
どちらも信頼できる研究機関で行われた成果です。
前者は,2007年の研究の紹介。
後者は2002年頃の研究で少し古いです。
研究の新しさから言えば,前者の,男性のみにリスクが下がる傾向の方を信じたくなります。
しかし,後者の成果は4杯以上コーヒーを飲むと,という大量摂取の条件での優位性が出ています。
ここから得られる結論は,
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コーヒーを飲むことは, 男性に少し有為性が見られるものの 膵臓がんの原因になるというほどのことはない。1日4杯以上の大量摂取をすれば,膵臓がんのリスクが高まる。
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ということではないでしょうか。
ほどほどに飲んでいれば,膵臓がんにとって悪いことはない,ということだと言えそうです。
これで安心ですね。