2024年1月14日、鹿児島県諏訪之瀬島で火山の噴火がありました。
トカラ列島に属する島ということで、南海トラフ地震などを連想して驚いた方も多いでしょう。
そして、能登半島地震との関係も気になった人もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも多くの人は諏訪之瀬島という島のことをこれまであまり知らなかったと思いますので、今回は次のことについて調べてみました。
諏訪之瀬島ってどんな島?場所は?
諏訪之瀬島は、鹿児島県の南西部に位置する吐噶喇列島(トカラ列島とも言います)の一部です。
中之島に次いで、この列島で二番目に大きい島なんです。
面積は約27.66平方キロメートルで、住んでいる人は50人から80人くらい。家屋は40から50ほどあるそうです。
自然がとても美しく、火山活動が盛んなのが特徴です。
過去には何度も火山が噴火しています。
諏訪之瀬島の中央には、御岳(おたけ)という火山があります。高さは約796メートルです。
御岳は「安山岩質の成層火山」と言われています。これは、火山の形が層になっていて、安山岩という種類の岩石でできている火山のこと。
島の中心には、昔の大噴火でできた大きなくぼみがあって、これを「崩壊カルデラ」と言います。
1813年には大きな噴火があって、その時はほとんどの家がなくなり、島の人たちもみんな避難しなければならなかったそうです。その後、約70年間は誰も住んでいなかった無人島だったんですよ。
明治時代になって、奄美大島から来た藤井富伝たちがこの島に住み始め、新たに開拓していったんです。
諏訪之瀬島の火山噴火の歴史
諏訪之瀬島は、1977年以降、火山がよく噴火しているんです。
過去147年間で56回も噴火があったんです。これを平均すると、だいたい3年に1回くらいの割合で噴火していることになります。
でも、噴火する間隔には決まったパターンがなくて、時には数十年間隔で起こることもあるんですよ。最近では、噴火する回数が増えているように感じられます。
具体的な噴火の年を見てみると、1877年、1921年、1983年、1940年、1949年、1950年、1955年、1957年から1997年、1999年、2000年、2001年、2004年、2016年、2020年、2021年、2023年、2024年となっています。
特に2021年と2024年の噴火は、警戒レベル3になっています。
これは、かなり注意が必要な状況を意味しています。
1813年から1814年、1884年から1885年には、大きな噴火がありました。
この時は、安山岩質溶岩流という、火山から流れ出る熱い岩石の流れが、島の中央部から西部と東部の海岸まで広がったんです。
1957年以降は、島の一番高い場所にある御岳(おたけ)という火山の火口で、ストロンボリ式とブルカノ式という二種類の噴火が繰り返されています。
ストロンボリ式の噴火は、桜島で見られるブルカノ式の噴火よりも爆発力が弱く、噴石が遠くまで飛ぶことはあまりありません。
諏訪之瀬島の火山噴火と能登半島地震の関連性
諏訪之瀬島の火山噴火と能登半島地震についての関係を調べた結果、これらの間にはっきりとしたつながりは見つかりませんでした。
2000年以降、諏訪之瀬島で火山が噴火した年に起きた震度6以上の地震を見てみると、地震と火山噴火の間にはっきりとした原因と結果の関係(因果関係)があるとは言えないんですね。
例えば、2004年から2016年の間に震度6以上の地震があったとしても、その時は諏訪之瀬島で火山噴火は起きていなかったんです。
ただ、西日本や日本海側で大きな地震が起きた時には、確かに諏訪之瀬島で火山噴火が起きることもありました。でも、これはただ単にその時期が一致しただけで、震度6以上の地震は他にもたくさん起きています。
ですから、地震と火山噴火の間に直接的なつながりがあるとは言えないんです。
結局、諏訪之瀬島の火山噴火と能登半島地震の間には、はっきりとした関係性は見つけられなかったということになりますね。
まとめ
以上、諏訪之瀬島がどんな島でどこにあるのか、過去の噴火はどうだったのか?そして能登半島地震となにか関係があるのかということについて調べました。
このように、諏訪之瀬島は147年間で47回の火山噴火が発生しており、その発生頻度にはばらつきがあることが分かりました。
また、能登半島地震との関係性についても、明確な証拠は見つかっていません。
しかし、日々、気をつけていきたいものですね。
諏訪之瀬島の島民の皆様の安全をお祈りしています。
そして、能登半島地震被災の皆様のできるだけ早い復興をお祈りします。