
インプ稼ぎとは、Xでお金をもらう条件を満たすために、人気の投稿に関係のない返信をくり返して、表示回数を集めることです。
こうした返信をくり返すアカウントは「インプレゾンビ」と呼ばれています。
実は2026年9月8日から、Xの収益の仕組みが変わりました。
新しい仕組みでは、返信の表示回数は、参加の条件に数えません。
「バズった投稿の返信欄が、絵文字だけの返信や外国語だらけ」
「ブロックしても、次から次へと湧いてくる」
こんな経験、ありませんか?
しかも、ブロックとミュートと通報、どれを使えばいいのか迷いますよね。
この記事では、Xの公式ヘルプをもとに、インプ稼ぎがなぜ起きるのかと、9月の新しい仕組みで何が変わったのかをまとめました。
ブロック・ミュート・通報の違いは表にして、アカウントの所在地で見分ける手順も紹介します。
読み終わるころには、自分に合った対策が選べますよ。
この記事のポイントは以下の4点です。
- インプ稼ぎの目的は、Xの収益化の条件にある「表示回数」
- 2026年9月8日からの新しい制度では、返信の表示回数は条件に入らない
- 見たくないならミュート、関わらせたくないならブロック、減らしたいなら「スパム」で通報
- 自分の投稿は「返信できるアカウント」を絞ると守れる。ただし「認証済みアカウントのみ」はゾンビよけになりにくい
インプ稼ぎとは?なぜ起きる?目的と9月の収益化の変更
- インプ稼ぎとは?簡単に言うと「返信で表示回数を集めること」
- インプ稼ぎの目的は?Xの収益化の条件
- インプ稼ぎはなぜアラビア語や外国語が多いの?
- インプ稼ぎの返信はなぜ青バッジが上に出るの?
- インプ稼ぎは2026年9月の新制度で減る?
インプ稼ぎとは?簡単に言うと「返信で表示回数を集めること」

インプ稼ぎ(インプレッション稼ぎ)の「インプ」は、インプレッション、つまり表示回数のことです。
自分の投稿が、人の画面に何回表示されたかという数字ですね。
インプ稼ぎをするアカウントは、たくさんの人が見ている投稿に、すばやく返信をつけます。
元の投稿が見られるたびに返信も目に入るので、自分の表示回数が増えるわけです。
返信には、こんな特徴があります(ITmedia NEWS「Xに現れる“ゾンビ”の正体」)。
- 投稿と関係のない内容
- 絵文字だけ
- 投稿と違う言語
- ほかの人のコメントを写した「パクリプ」
そして、ほとんどが青いチェックマークの付いた有料のアカウントです。
中身がからっぽで、人ではなく自動の仕組みで動いているように見えます。
そこで「インプレゾンビ」「リプライゾンビ」と呼ばれるようになりました。
インプ稼ぎの目的は?Xの収益化の条件
目的は、Xからお金をもらうことです。
Xには、条件を満たした投稿者にお金を分ける仕組みがあります。
2023年8月に始まった「クリエイター収益配分」です(ITmedia NEWS「Xに現れる“ゾンビ”の正体」)。
この仕組みに入るには、こんな条件がありました(Xヘルプ「クリエイター収益配分」)。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 有料プラン | プレミアムなどに入っている |
| 表示回数 | 過去3か月で500万回以上 |
| フォロワー | 認証済みのフォロワーが500人以上 |
| 住んでいる国 | 支払いに対応した国 |
(Xヘルプ「クリエイター収益配分」をもとに作成)
500万回は、ふつうに投稿していると、なかなか届かない数字です。
そこで目をつけられたのが、人気の投稿の返信欄でした。
バズった投稿にいち早く返信すると、返信の上の方に出て、表示回数が稼げるのです(ITmedia NEWS「Xに現れる“ゾンビ”の正体」)。
返信で表示回数の条件を満たし、フォロワーを増やせば、お金を受け取れるようになります。
これが、インプ稼ぎが増えたわけです。
インプ稼ぎはなぜアラビア語や外国語が多いの?

インプレゾンビの返信は、アラビア語や英語など、外国語のものがよく目につきます。
海外のアカウントが多いと見られています。
手がかりになるのが、2024年1月の能登半島地震です。
このとき、救助を求める投稿をまるごと写した投稿が、Xに出回りました。
東京大学大学院の澁谷遊野准教授は、閲覧数稼ぎが目的と考えられる、と話しています。
地震のときに投稿を写した人の9割は、日本語を使わない人と見られています(総務省「令和6年版 情報通信白書」)。
日本語が読めないまま、人気の投稿を写したり、短い返信をつけたりしているのかもしれません。
Xの収益の仕組みは、日本のほか、アジア、アフリカ、中東など、世界の多くの国で使えました(Xヘルプ「クリエイター収益配分」)。
インプ稼ぎの返信はなぜ青バッジが上に出るの?

返信欄の上の方に、青いチェックマークのアカウントが並ぶのはなぜでしょうか。
Xは、返信を時間の順ではなく、読む人が興味を持ちそうな順に並べています。
公式ヘルプには、上げる返信が3つ書かれています。
元の投稿者の返信、フォローしている人の返信、有料プランのX Premiumに入っている人の返信です(Xヘルプ「Xでの会話について」)。
有料プランの特典にも、返信の上位表示が入っています。
ベーシックは上位表示、プレミアムはさらに上位、プレミアムプラスは一番強く押し上げられます(Xヘルプ「Xプレミアムについて」)。
つまり、お金を払って有料プランに入れば、返信が前に出やすくなるわけです。
インプ稼ぎのアカウントにとって、月々の料金は、表示回数を集めるための元手だったんですね。
インプ稼ぎは2026年9月の新制度で減る?

ここが一番大きな変化です。
Xは2026年8月7日に、クリエイター収益配分の新しい受付をやめ、9月7日で終わらせました。
9月8日からは、新しい「オリジナルコンテンツ報酬(Original Content Rewards)」に切り替わります。
前の制度に参加していた人から、順に申し込めるようにしていく、としています(Xヘルプ「Creator Revenue Sharing」)。
前の制度と新しい制度をくらべると、こうなります。
| 前の制度(〜9月7日) | 新しい制度(9月8日〜) | |
|---|---|---|
| 表示回数の条件 | 過去3か月で500万回 | 過去90日に、ホームタイムラインで認証済みユーザーから50万回 |
| 返信の表示回数 | 除くとは書かれていない | 数えない |
| お金のもと | 認証済みの人のホームタイムラインでの表示など | 自分のオリジナルの投稿が、Premiumに入っている人のホームタイムラインで表示された回数 |
| お金にならないもの | ― | 写したもの、少し変えただけのもの、寄せ集め、よそからの転載 |
(Xヘルプ「クリエイター収益配分」、Xヘルプ「Creator Revenue Sharing」、Xヘルプ「Original Content Rewards」をもとに作成。日本語のヘルプは2026年10月13日時点で前の制度のままなので、新しい制度は英語のヘルプで確かめてください)
新しい制度では、返信の表示回数は条件に数えません。
お金になるのも、自分で作った投稿がホームタイムラインで見られた分です。
人気の投稿に返信をつけても、条件にもお金にもつながりにくくなりました。
Xはその前の2026年3月にも、収益を「ホーム地域」中心に分ける案を発表しています。
こうなれば、日本の投稿に海外から返信しても、お金になりにくくなると見られていました。
でも反対の声が多く、数時間後にイーロン・マスク氏が計画をいったん止めています(INTERNET Watch「X、インプレゾンビの抑制につながる施策を発表するも、すぐに撤回」)。
ただし、新しい制度になっても、インプレゾンビがすぐに消えるとは限りません。
返信欄には、別の形のスパムも出てきています(あとの見出しで紹介します)。
インプレゾンビ対策は?ブロック・ミュート・通報の使い分け
- インプレゾンビ対策はブロックとミュートどっち?違いを表で
- インプレゾンビの通報はどれを選ぶ?手順
- インプレゾンビの見分け方は?「アカウントの所在地」を見る手順
- 自分の投稿のインプレゾンビ対策は「返信できるアカウント」を絞る
- インプレゾンビのリンクは踏まない!新しいスパムに注意
- 災害のときのインプ稼ぎに気をつけることは?
インプレゾンビ対策はブロックとミュートどっち?違いを表で

ブロックとミュート、どっちがいいのか迷いますよね。
Xの公式ヘルプをもとに、通報(報告)も入れて、違いを表にしました。
| ミュート | ブロック | 通報(報告) | |
|---|---|---|---|
| 相手に知られる? | 知られない | 通知はされないが、相手が自分のプロフィールを見るとわかる | ― |
| 見え方 | フォローしていない相手なら、会話を開いても返信が出ない | 相手の投稿はタイムラインに出なくなる | そのままでは変わらない |
| 相手ができなくなること | なし(フォローも返信もできる) | 自分の投稿へのいいね、返信、リポスト、フォロー、DM | ― |
| Xに知らせるか | 知らせない | 知らせない | ルール違反としてXに知らせる |
(Xヘルプ「Xでアカウントをミュートする方法」、Xヘルプ「Xのブロック機能」、Xヘルプ「Xルールと利用規約への違反を報告する方法」をもとに作成)
選び方はこうです。
とにかく目に入らなければいい人は、ミュートで十分です。
相手に知られないので、もめごとになりにくいです。
自分の投稿にいいねや返信をさせたくない人は、ブロックです。
ただ、インプレゾンビは数がとても多いので、1つずつブロックしても追いつかないことがあります。
Xに知らせて減らしたい人は、通報です。
通報してからミュートかブロックをすると、そのあとは目に入らなくなりますよ。
絵文字だけの投稿がいやなら、「ミュートするキーワード」に絵文字を入れる手もあります。
通知やホームタイムライン、投稿への返信に出なくなります。
ただし、検索では出てきます(Xヘルプ「ミュートの詳細設定オプションを使用する方法」)。
インプレゾンビの通報はどれを選ぶ?手順

通報するときは「スパム」を選びます。
Xのルールでは、こんなことが「スパム」として禁止されているからです(Xヘルプ「信頼性」)。
- 大量の返信や@ポストを、一方的に送ること
- 関係のないハッシュタグを、たくさん付けること
- 元の投稿と関係のない返信で、宣伝すること
- 同じ文章を、何度もくり返し投稿すること
インプレゾンビの返信の多くは、これに当たります。
通報の手順はこうです。
- 返信の右上の「…」を押す
- 「ポストを報告」を選ぶ
- 「何を報告していますか?」で「スパム」を選ぶ
- 画面にそって送る
アカウントごと通報したいときは、プロフィールの「…」から「報告」を選びます(Xヘルプ「Xルールと利用規約への違反を報告する方法」)。
Xは、きちんと送られた報告には24時間以内に返事をする、としています。
解決までは数日、長いと30日かかることもあります。
インプレゾンビの見分け方は?「アカウントの所在地」を見る手順

あやしい返信を見つけたら、アカウントの所在地を見てみましょう。
2025年11月に、Xが世界で始めた機能です(Impress Watch「X、『アカウント所在地』表示を開始」)。
- 気になるアカウントのプロフィールを開く
- 「〇年〇月からXを利用しています」の部分を押す
- 「このアカウントについて」で、「アカウントの所在地」と「接続元」を見る
VPNを使っているアカウントは、所在地にそのことが出ます。
日本語の投稿に、投稿と関係のない返信がついていて、所在地も日本以外なら、インプレゾンビかもしれません。
ただし、所在地だけで決めつけないでください。
海外に住む日本人や、日本が好きな海外の人もいます。
返信の中身が投稿と関係あるかどうかも、あわせて見るのが大切です。
自分の投稿のインプレゾンビ対策は「返信できるアカウント」を絞る

自分の投稿がバズったときは、返信できる人を絞れます(Xヘルプ「Xでの会話について」)。
選べるのは次の4つです。
| 選ぶもの | 返信できる人 | インプレゾンビよけ |
|---|---|---|
| 全員 | だれでも | × |
| フォローしているアカウント | 自分がフォローしている人と、投稿で@を付けた人 | ◎ |
| あなたが@ポストしたアカウントのみ | 投稿で@を付けた人だけ | ◎ |
| 認証済みアカウントのみ | 認証済みのアカウントと、投稿で@を付けた人 | △(インプレゾンビの多くは青いチェックマーク付き) |
(Xヘルプ「Xでの会話について」、ITmedia NEWS「Xに現れる“ゾンビ”の正体」をもとに作成)
投稿したあとでも、投稿の「…」から「返信できるユーザーを変更」を選べば変えられます。
「認証済みアカウントのみ」は、インプレゾンビよけになりにくいので気をつけてください。
返信を絞っても、いいねやリポストはだれでもできます。
インプレゾンビのリンクは踏まない!新しいスパムに注意

最近は、返信欄に別の形のスパムも出てきています。
2026年10月8日には、こんな投稿がありました。
インプレゾンビが減る一方で、人気の投稿に関係のない投稿へのリンクを貼って誘うアカウントが急増している、というものです(masayasan201911さんのXの投稿)。
写真のように「消される前に見とけ」とあおって、リンクを押させようとするものです。
知らない人の「消される前に」「見とけ」のリンクは押さないのがいちばんです。
見かけたら、通報で「スパム」を選んで知らせましょう。
災害のときのインプ稼ぎに気をつけることは?

地震などの災害のときは、インプ稼ぎがとくに困りものになります。
Xによると、能登半島地震のとき、うそや誤りを含む投稿がたくさん出ました。
「人工地震」という言葉を含むものが約10万件、救助を求めるものが約2万1,000件です。
情報通信研究機構(NICT)は、Xの日本語の投稿の1割を調べています。
地震から24時間の救助を求める報告1,091件のうち、104件はデマと見られています(総務省「令和6年版 情報通信白書」)。
総務省は、地震の翌日の1月2日に、主なSNSの会社へ、利用規約にそった対応を求めました。
Xは、関係のない投稿にスパムの印をつけたと報告しています。
QRコードを使ったあやしい支援のよびかけをしたアカウントは、凍結したそうです(総務省「令和6年版 情報通信白書」)。
Xのルールでも、自然災害に関わる投稿でお金を稼ぐことは禁止されています(Xヘルプ「Xにおけるクリエイターの収益化に関する規定」)。
災害のときは、次の順で動くと安心です。
- 救助や避難の情報は、自治体や政府のページ、テレビやラジオで確かめる
- 救助を求める投稿を、そのまま広めない
- 寄付は、よびかけているのが公式のアカウントかを確かめてから
- 関係のない返信やあやしい寄付のよびかけは、「スパム」で通報する
まとめ
まずは、インプ稼ぎとは?なぜ起きる?目的と9月の収益化の変更、のおさらいです。
インプ稼ぎとは?簡単に言うと「返信で表示回数を集めること」→人気の投稿に関係のない返信をつけて、表示回数を集めることです。
インプ稼ぎの目的は?Xの収益化の条件→前の制度の「過去3か月で500万回」の表示回数を、返信で満たすためでした。
インプ稼ぎはなぜアラビア語や外国語が多いの?→海外のアカウントが多いと見られています。能登半島地震のときに投稿を写した人の9割は、日本語を使わない人と見られています。
インプ稼ぎの返信はなぜ青バッジが上に出るの?→X Premiumに入っている人の返信は、順位が上がるからです。
インプ稼ぎは2026年9月の新制度で減る?→新しい制度では返信の表示回数は数えません。返信で稼ぐのは難しくなりました。
次に、インプレゾンビ対策は?ブロック・ミュート・通報の使い分け、です。
インプレゾンビ対策はブロックとミュートどっち?違いを表で→見たくないならミュート、関わらせたくないならブロック、減らしたいなら通報です。
インプレゾンビの通報はどれを選ぶ?手順→「…」から「ポストを報告」、「スパム」を選びます。
インプレゾンビの見分け方は?「アカウントの所在地」を見る手順→プロフィールの登録日の部分を押すと見られます。所在地だけで決めつけないことも大切です。
自分の投稿のインプレゾンビ対策は「返信できるアカウント」を絞る→「フォローしているアカウント」か「@ポストしたアカウントのみ」が効きます。
インプレゾンビのリンクは踏まない!新しいスパムに注意→「消される前に見とけ」のリンクは押さずに通報しましょう。
災害のときのインプ稼ぎに気をつけることは?→情報は自治体や放送で確かめ、救助の投稿をそのまま広めないことです。
返信欄でインプレゾンビを見かけたら、まずはミュートか通報、どちらか1つから試してみてくださいね。


