プラスチック袋有料化から1年,2022年4月からは,袋に続き,プラスチックスプーンも有料化する「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」通称「プラスチック新報」が閣議決定されました。
政府は14日、プラスチックごみを減らし資源循環を促す新法を4月1日に施行することなどを定めた政令を閣議決定した。コンビニや飲食店、ホテル、クリーニング店などに対し、使い捨てプラ製品の使用削減を義務化。スプーンや歯ブラシ、ハンガーといった12のプラ製品について、有料化や代替素材への切り替え、受け取りを辞退した客へのポイント付与などを求める
https://www.google.co.jp/amp/s/www.jiji.com/amp/article%3fk=2022011400160&g=pol
そのメリットとしては,
- 海洋汚染の防止
- 球温暖化の抑止
- 石油資源の節約
- 本と起業の努力への信頼
などが考えられます。
デメリットとしては
- プラスチック袋に加えてスプーンの要不要も尋ねる必要
- マイ・スプーンを持ち歩く不便さ
- マイ・スプーンの衛生的な問題
- 客への金銭負担
などが考えられます。
詳しく見ていきましょう
プラスチックスプーン有料化のメリット
海洋汚染の防止
スプーンなどの使い捨てプラスチックは,水によって川へ,そして海に流れ出していきます。
すると,使い捨てプラスチックは海を漂流。海岸に打ち上げられることになります。
そこで,太陽の光,紫外線にさらされ劣化し,さらに微細化。
これをマイクロプラスチックといいます。
マイクロプラスチックはまた海に流され,今度は魚に食べられます。
その魚を通して,人間の体内に入ってくるわけです。
近頃は,魚の体内からマイクロプラスチックが出てきている事例が報告されており,マイクロプラスチックの削減は,国際的な関心を集めています。
地球温暖化の抑止
プラスチックは,生成においても焼却においても二酸化炭素を発生します。
プラスチックは今や便利な生活をさせてくれる大切なものですのですが,いったんつくってしまうと,焼却しなければならないので,なるべく生産量を減らすのは大切なことです。
プラスチックスプーンの有料化は,このプラスチックの生産量の抑止にメリットがあると考えられます。
石油資源の節約
プラスチックは,石油資源化からつくられます。
したがって,スプーンなど,プラスチックの削減は石油資源を節約することになります。
日本と起業の努力への信頼
2050年には海のプラスチック量が魚を超えると言われています。
ほうっておけば,海の環境がプラスチックで汚染されてしまうわけですね。
「SDGs(持続可能な開発目標)の大14番目の目標に,「海の資源を守ろう」というゴールがあります。
そのうちの1つ目のターゲットに,次のような項目があります。
これらのゴールは,個人にいたるまで守ることが求められています。
起業においても,このゴールのために,何を取り組むのかということが求められており,それに取り組むことは,環境意識の高い企業として信頼を得ることができます。
プラスチックスプーンをつくらない,くばらない企業であることは,信頼をえることでもあります。
プラスチックスプーンの有料化は,世界に対して,信頼をえることにつながるというメリットがあります。
プラスチックスプーン有料化のデメリット
続いて,デメリットをみてみましょう
プラスチック袋に加えてスプーンの要不要も聞かないといけない
プラスチック袋有料化から1年。
ネットでは,コンビニの店員と客とのいさかいが何度も報告されています。
コンビニの袋がいるかいらないかをいちいち聞かれてうるさいとブチ切れる客。
その客に対して,尋ねることは必要だから言ってるんだ,もう来なくていい,客じゃない,というような店員。
たしかに,レジでかならず行われるあのやり取りは本当に面倒ですよね。
詳しくはこちらの記事を参照してください。
レジ袋有料化はどんな効果がある?反対意見や罰則内容についても
これにくわえて,「スプーンはお入り用ですか?」と聞かなくちゃならない。
店員にとっては,ダブルで嫌な顔する客がいると思うと,気持ちが滅入ります。
しかし,割り箸はおつけしますか?って普通にきかれてるので,それと同じでそのうち受け入れられるのではという気もします)
マイ・スプーンを持ち歩く不便さ
20年以上前,わりばしが問題になった時,マイ箸がはやったが,結局定着していないと思います。
それは,マイ箸を持ち歩くことが不便極まりないからでしょう。
私も,外出する時いちいちマイ箸なんて持っていきません。
ましてや,いるかどうかもわからないスプーンなんてなおさらです。
いつどこでスイーツやドリアを書いたくなるかわからないのに,場合によってはコンビニによらないかもしれないのに,いちいちマイスプーンはもって行きません。
マイ・スプーンは衛生的によくない
マイ箸は,その不衛生さも指摘されていました。
使った後,洗うまで持ち歩かねばならないことになりますし,
洗い忘れて持ち歩き続けることもあります。
炎天下などに,使ったマイスプーンをいくら洗っていると言っても持ち歩きたくはないですよね。
衛生的によくないですよね。
客にさらに負担が生じる
マイバッグとはちがって,衛生的に問題があるマイ・スプーンを持ち歩く人はあまりいるとは考えられません。
となると,プラスチックスプーンを結局買うことになります。
これまでより多く支払わねばならなくなり,客の負担が増えます」
デザートやドリアなど購入を控える
スプーンを結局買うということになると,
また,コンビニに入ってからマイスプーンを持ってこなかったことに気づいたいう状況になると,
普通,スプーンを必要とするデザートや,お弁当のカレー,ドリアなどは避けると思います。
同じく,プラスチックフォークを使わねばならない,スパゲッテイなども
スイーツも,スプーンやフォークを使わないタイプのものを買うか,もう買わないか。
買いたい者が買えない客と,販売チャンスが逃げてしまう店とどちらにとってもデメリットでしょう。
プラスチックスプーン有料化はなぜ
以上を見ると,デメリットのほうがかなり大きいように見えます。
それなのに,なぜ有料化に踏み切るのでしょうか。
それは,やはり海洋プラスチック問題で世界に向けてその対策を見せる必要があるからです。
上の項目でも解説しましたが,日本の沿岸での海洋プラスチック問題はかなり深刻です。
SDGsの14番目の目標「海の資源を守ろう」について取り組むためには,プラスチックの削減と回収とが日本につきつけられた課題になっているからです。
プラスチックスプーン有料化はいつから
プラスチックスプーンの有料化は2022年の4月からとされています
2021年3月,閣議決定されました。
この法律によれば,違反者には,罰金50万円が課せられるとのこと。
いうことを聞かない企業はないでしょうから,ほぼ間違いなく,2022年の4月からはスプーンが有料化されることはまちがいありません。
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