※2021/10/09追記しました
2021年10月7日のカタールワールドカップのアジア最終予選で,吉田麻也選手がサウジアラビアのサポーターと言い合いになったそうです。
そこでは,相手サポーターから「差別的なジェスチャーがあった」とのこと。吉田選手は「受け入れられない」とインタビューブースから抜けて言い合いをしたそうです。
差別的なジェスチャーは「スラントアイ=つり目ポーズ」だったのかもしれませんね。
さて,この記事にたどり着かれた方は,「つり目ポーズとはなにか」ということを調べたくておいでになったと思います。
この記事は,2018年の全日本女子バレーの際に書かれた記事です。
この時に,国際的にこの「スラントアイ=つり目ポーズ」は東洋人に対する差別だということが知られるようになっていたんですが,まだ十分ではなかったようで,2021年6月10日,また同じくセルビア人選手が懲戒規則違反を起こしていました。
国際バレーボール連盟(FIVB)は8日、イタリア・リミニで開催中の「ネーションズリーグ」に出場するセルビア女子代表選手が対戦相手を侮辱する行為に及んだことを認定した。
1日に行われたタイ代表との試合中にアジア人蔑視に当たるつり目ポーズを取り、味方選手と笑みをこぼす光景がネット上で拡散されていた。
国際連盟は具体的な侮辱行為に関する内容の言及はしていないものの、この試合中に懲戒規則違反に当たるジェスチャーがあったとして、当該選手に2試合の出場停止、セルビア連盟に2万フラン(244万円余り)の罰金を科した。
https://www.nikkansports.com/sports/news/202106090000279.html
3年後にまた同じチームで同じ過ちを犯すということになったわけですね。
一度根付いた行動というのはなかなか消すことはできないようです。
以下,2018年当時の記事です
2018年10月に起こったスラントアイ事象
2018年10月10日(水)に行われる,国際バレー第2次ラウンドでの日本の第3選の相手,セルビア。
昨年,日本での本大会を決めた直後に,控え選手も含む14名で,東アジアの人を侮辱するポーズとして知られる「つり目ポーズ=スラントアイ」をして写ったとして話題になりました。
両手で目を斜め上に釣り上げて細めをつくるポーズ。
海外では差別的な行為として知られているんですね。
FIVBの公式Twitterが掲載した意味
時々,世界ではこのようなことが起こります。
たとえば,2017年2月には,サッカーのエセキエル・ラベッシ選手が、中国移籍に関してクラブのプロフィール写真で「スラントアイポーズ」を取って,猛批判を浴びています。
そして謝罪し,ツイッターも削除・
そんな騒ぎになっていたのに,このセルビア代表の写真を公開したのが,なんと,女子バレー世界選手権を運営するFIVBだったんですね。
FIVBの公式Twitterアカウントが投稿したんだそうです。
ちょっと驚きです。
その後,
「我々は世界選手権の出場を祝うセルビア代表チームの写真が、文化的に無神経なものであったことを認識している」
として,別の写真に差し替えられたそうです。
このような状況の中で,セルビア代表は,ツイッターで批判的なコメントを浴びました。
セルビア代表の選手たちには,おそらく東アジア人たちを差別する意志などはなく,ひとつのアイコンだったのだろうと思います。
また,掲載したFIVBもこれが差別につながるなんて思いもしなかったから掲載したんだろうと思います。
つまり,それだけ,このつり目ポーズ,スラントアイは,自然に行われているということの証明かもしれませんね。
世界にみられる「つり目ポーズ」
さすがに,北米では,このポーズはほとんど見られないそうです。
みられるのは,ヨーロッパや,南米などが多いようですね。
- 2008年、バスケットボールのスペイン男女代表チームが,つり目ポーズをして新聞に登場
- 2009年,ポップスターのマイリー・サイラスがつり目ポーズで物議をかもしました。
- 2016年には,女性誌のGlamourが「Glamour日本語版が誕生します!」と投稿。その写真の中でつり目ポーズをして批判を浴びています。
- 2017年 U-20ワールドカップでウルグアイ代表のフェデリコ・バルベルデ選手がつり目ぽ0図。
- 2018年,マラドーナ選手が,観覧席から韓国の選手に向かってつり目ポーズをし,Facebookで釈明しました。
みんな謝罪に追い込まれているのに,繰り返されていますね。
(追記 そして2021年にも繰り返されてしまいました)
なにがいけないのかわからない
どうも彼らは,本当に差別だとおもってやっているわけではないふしがあります。
セルビア代表の写真も,実に無邪気な顔をしている感じがしますし。
「今度日本に行くんだ」といいながらスラントアイ。
「日本で,とってもすてきなところに言ったよ」といいながら,スラントアイ。
差別って,時折こんな顔をして現れますよね。
「そんなつもりじゃなかったんだよ」って。
でも,それが差別なんですね。
気づいてからが大事
だから,気づいたときから後が大事なんですね。
「そんな気で言ったんじゃないのに,なんだ!」と逆にエキサイトするんじゃなくて,
「そうか,知らないでやってたけど,これって差別につながる,された人にとってやいやなことだったのか。そんなら,これからやめよう」と思うか。
みんなが笑顔になるには,後者になっていくことが大事ですよね。
さて,いよいよそのセルビアとの戦いが待っています。
この記事は,過去のセルビア代表の行為の蒸し返しのつもりではありません。
学ぶ気持ちで,改めて掲載しました。
お互い,気持ちの良い試合ができたらいいですね。
(以上,2018年10月の記事)
更新履歴
2018年10月8日 公開
2021年6月10日 更新